問活

問いで「考える経営」を

上司のみなさん、部下を「言い訳の達人」にしていませんか?(前編)

近年、優れたリーダーシップの一環として、上司の質問力が注目を集めています。質問力は、組織のパフォーマンス向上や個々の成長を促進する上で重要な要素となっています。

第一に、良い上司は主導的な質問を通じて部下の意見やアイディアを引き出します。これにより、部下は自ら考え、積極的に参加し、組織全体の創造性とイノベーションが促進されます。

第二に、適切なタイミングでの質問は、問題の早期発見と解決に役立ちます。上司が的確な質問を投げかけ、部下との対話を通じて潜在的な課題や障害を把握し、迅速な対応が可能になります。

さらに、上司の質問力は部下のモチベーションにも大きな影響を与えます。適切な質問は、部下に自身の役割や貢献について深く考えさせ、仕事へのコミットメントを高めます。

このように、上司が部下に対して質問力を発揮することは良いことばかりのようですが・・本当にそうでしょうか? みなさんは、間違えた質問の使い方はしていないですか?

ここで私の失敗談を披露します。

私が勤める損害保険会社での営業課長時代、今から10年前くらいのお話です。

毎週、月曜の午後に課の営業会議をしていました。部下は3名でしたが、自分自身が
プレイングマネージャーとして忙しく動き回っていましたので、会議では営業数字の
進捗確認はもちろんのこと、営業数字を達成させるためのアクションプランのタスクの
進捗を報告してもらいます。

先週の会議で確認をしたタスクを全く進捗していない部下がいました。
私は会議のたび次のような質問を繰り返しました。

「なぜ先週の会議でやると言ったことができなかったのか?」
「なぜ今月も営業数字が達成しないのか? その原因は何だと思うか?」
「なぜこの案件が成約にならないのか? いつ成約するのか?」

良くある営業会議の光景がそこにありました。

すると部下は、毎回私から同じ質問をされるので、営業数字が達成できない理由、案件が成約できない理由を会議の前までに用意周到に考えてくるようになりました。

つまり、できない理由=「言い訳」の精度が毎週毎週、見事に巧妙に高まっていくのです。

私が「なぜ・・・・・?」の質問を繰り返したことは、仕事の成果を生み出すことはなく
「言い訳の達人」を生み出したという結末でした。

あの時、私は部下にどんな質問をすれば良かったのでしょう?

みなさんなら、部下に対してどんな質問力を発揮しますか?

次回、後編へ続く・・・

[この記事を書いたのは、先本将人です]

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