問活

問いで「考える経営」を

「問い」と「引き寄せ」02 ~「今は何を大事にしているから、その状態なのですか?」~

 【今の状態はどのようですか?】

前回のコラム『「問い」と「引き寄せ」01』では、「どうなっていたら最高だろうか?」という問いが、自分の心のなかにある「理想の姿」や「目的」を引き出してくれる、ということをお伝えしました。
今回のコラムでは、その「理想の姿」の前段階である「現在の姿」にスポットを当てます。そして、「現在の姿」を引き寄せた、これまでの「行動の目的」に氣づくことが大切、ということをお伝えしていきます。

私たちの「現在の姿」は、私たちが何かしらの目的を持って行動した結果ですよね。
なので、まずは、今この状態を引き寄せた、これまでの「行動の目的」を意識化してみましょう。
そのときに用いるのが、次のような問いです。
「今は何を大事にしているから、この状態なのだろうか?」

  【今大事にしていることが引き寄せられている】

前回のコラムで、いわゆる「引き寄せ」とは、「自分の意識を向けたものや感じていることが現実として引き寄せられてくること」、といった旨をお伝えしました。
そして、また、私の思う「引き寄せ」とは、「万有引力の法則」と同じように、「いつでもどこでも誰にでも作用しているもの」です。
なので、今大事にしていること(=意識を向けていること)が引き寄せられて、「この状態」となって現れていることになります。※ここでいう「意識」とは、「意識(顕在意識)」と「無意識(潜在意識)」を指しています。

  【人は自分のことが一番よく分からない】

私自身の体験を言えば、50代半ばで独立・起業してから、しばらくすると、なぜか閉塞感が付きまとう状態になっていました。
そして、あるとき、この「今は何を大事にしているから、この状態なのだろうか?」、という問いに出会ったことで、この閉塞感の原因は次のようなことだと氣がついたのです。
「自分らしい姿を求めて起業したはずなのに、実際は売上ばかりを求めて行動している」
私のなかで、潜在意識では自分らしくありたいことにベクトルが向き、顕在意識では売上をあげることにベクトルが向けていたので、「意識」のベクトルの不一致によって葛藤が起こっていたのですね。
私はいつの間にか、自分の「行動の目的」を「売上をあげること」にしていたのでした。

人は、今自分が何のために動いているのかを意識化して(認識して)おらず、自分の本質とズレてしまっているときがあります。
なので、いざ意識化してみると、やっていることが急にばかばかしくなったり、逆に今まで以上に納得感がでてきたりして、意識や行動の切り替えが起こることがあるのですね。
そもそも、人は、「自分のことが一番よく分からない」のです。
人は、自分のことを自分で見ることができません。自分で自分のことを客観視できないのです。一番身近にいるのに、一番自分のことがよく分からないのです。
だからこそ、自分で「問いを立てる」ことが大切なのですね。

 

 【「他問他答(たもんたとう)」でなく、「自問自考(じもんじこう)」が大切】

今、世の中では、いたるところで「誰かの答え」が語られています。
「こうしたら上手くいった」という、他人の答えを多くの人が知りたがっているからですね。
しかし、それはあくまで「他問他答(たもんたとう)」です。「誰かの問い」、「誰かの答え」です。
今、自分が置かれている状況は、自分だけの目の前にしかないもの。
なので、本当に発見しないといけないのは、「自分の問い」、「自分の考え」、「自分の答え」なのです。
私は、その発見のプロセスを「自問自考(じもんじこう)」と呼んでいます。
私たちは、「自問自考(じもんじこう)」をくり返すことで、自分の意識が濃いものになっていくのです。
※「自問自考」とは、自分で「問い」を立て、自分で深く「考え」、自分にふさわしい「答え」を引き出そうとすること、と私は定義しています。答えありきではないですし、また、すぐに答えが見つからなくてもいいのです。深く考えて意識を焦点化することが大切、という考え方です。

 【すべてのものはいずれ過ぎ去っていく】

「現在の姿」は、いずれ過ぎ去っていきます。
苦難の状況にあるときも、絶好調の状況にあるときも、「いずれ過ぎ去っていく」ことになります。
すべてのものがいずれ過ぎ去っていくのであれば、「いまここ」を「自分の答え」で生きていたいものです。
「問いを立てる」ことは、自分の人生を選択することです。
本当に納得できる人生をおくるためにも、自分で問い、自分で考え、自分の答えを発見しましょう。
自分が本当の自分になっていきます。

「今は何を大事にしているから、その状態なのですか?」

[この記事を書いたのは、松崎豊です]

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